【GEITO Weekly】#LingerieCore (内面の露出)——境界を溶かす服が主流化する〈2026/07/13〉
2026/07/06 ~ 2026/07/13




ガラス張りの部屋
アパートの窓が夜も明るい街で、人々はカーテンを閉めなくなった。外から見える生活がむしろ普通になった今、服も同じ論理で動いている。
今週のX
ランジェリーコアが本格的にマス層へ広がった。@fashionsnapの投稿が18いいね、引用RT7を集め、Miu Miuのランウェイが起点となり「見せる」段階へ移行したと指摘する。GUのサテンキャミソールは計画比50%増で推移しており、@fashionsnapがこれを「下着からファッションアイテムへ」と分析した。
透け感アイテムも並行して語られた。@ellegirl_jpがシアートップのデイリー落とし方を紹介し、@gravailの短丈レイヤード投稿は47いいねを記録。レースやドット、フリルといった装飾要素も@beauty_2youや@_fashionwalker_で言及され、プラスワンで即おしゃれになる実用性が評価されている。
一方でLouis Vuittonの新作レザーグッズは@PRTIMES_FASHIONや@fashiontrend_jpで取り上げられたが、いいね数はほぼゼロ。モチーフ先行の商品情報は感情を喚起しにくいまま拡散が止まっている。
境界の溶解
これらの動きは一見散漫に見えるが、実は「内と外の境界を意図的に曖昧にする」共通の地殻変動を表している。ランジェリーコアが下着を外套に転換し、シアーやレースが肌の存在を強調する。過去のトレンドサイクルでは2010年代のノームコアが「何も着ていないように見せる」ことで中庸を狙ったのに対し、今は「何を着ているかを敢えて見せる」ことで個の内面を可視化しようとしている。
この変化はSNS時代と共振する。プライベートを公開することがむしろ標準になった社会で、服も同じロジックを採用した。Who What Wearが指摘するバックレスドレスやスパイラルジュエリーも、同じ文脈で「背中」や「細部」を晒す手段として機能している。
日本市場への翻訳
日本ではGUの50%増が最も現実的な指標だ。通勤電車で透け感をどこまで許容できるかが次の課題になる。UNITED ARROWSやBEAMSのレイヤリング提案はすでにこの方向を先取りしており、ESTNATIONが扱うシアートップもオフィスカジュアルへの橋渡し役として機能し始めている。
一方、2次流通ではレースやドット柄の小物が回転しやすい。短丈トップスは体型を問わず合わせやすく、UNIQLOのブラトップとの組み合わせで実用化が進むだろう。バイヤーにとっては「下着として売る」から「トップスとして企画する」への発想転換が、来季の仕入れで差を生む。
残る問い
服が内面を外套に変えるとき、私たちはどこまで自分を見せたいと思っているのか。

